日本中が震えたベストセラー待望の文庫化 妻を殺し、それでも生きる。心の奥に想いを秘めて―(帯引用)
![]() | 半落ち (講談社文庫) 発売日:2005年年09月 通常価格:¥ 620(税込) 著者:横山 秀夫 ページ数:357ページ 出版社:講談社 |
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半落ち (講談社文庫)
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W県警本部捜査一課強行犯指導官、志木和正の元に所轄署から連絡が入った。現職の警察官が女房を殺したと自首してきたという。犯人の名は梶総一郎警部―書道をたしなみ、温厚で礼を尊ぶ人情家として知られている。志木和正は、梶総一郎の取調べを担当し、殺人の動機がアルツハイマー病に苦しむ妻の頼みに応じた嘱託殺人であることが判明した。しかし、殺害後から自首するまで2日間の「謎の空白」があった。梶総一郎は、取調べは素直に受けるが2日間の行動について何も語らない・・・・。
著書のタイトルにもなっている「半落ち」とは、被疑者が容疑を一部自供するも完全には自供していない状態を指す警察用語であるらしい。本書『半落ち』は、梶総一郎が頑なに供述を拒む「謎の2日間」を警察の取調官から検察官へ、県警と検察が結託して作り上げた隠蔽工作を暴こうとする新聞記者を経て、弁護士、裁判を担当する判事、最後に梶総一郎が収監された刑務所の刑務官の視点から描かれる。
警察と検察の確執、特ダネを巡る新聞記者と警察との軋轢、裁判官や刑務官という特殊な環境で巻き起こる、組織の権力と個人の意地がぶつかり合う人間ドラマにどんどん引き込まれる。日々、発生し続ける事件の裏で大なり小なり起こっていそうな「闘争」をリアルに描写する能力はいつもながらお見事。「被疑者がそれらしい自白をして書類が整えば、警察も検察も裁判所もフリーパスで通過してしまう。まるでベルトコンベアーのように。被疑者の内面が全く見えなくてもそうなることが恐ろしい。」、「あんたは今、誰のために生きているんだ?」とそれぞれの思惑を持った男達が思いを馳せる先で、私欲を捨て澄みきった目をした殺人犯がひた隠す真相は横山秀夫の「直木賞決別宣言」といった現実問題に飛び火したほど。しかし、ミステリーの大どんでん返しを期待すると肩透かしを食らうかも。
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■著者はこんな人(プロフィール)■
横山秀夫(よこやまひでお)
1957年東京生まれ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒業後、上毛新聞記者を経て、作家として独立。「陰の季節」で松本清張賞、「動機」で日本推理作家協会賞短編部門賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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