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『Existence〜存在すること〜』はブログ制作者であるZexionが、本・音楽・映画・TVゲームなどを中心に気になった商品、おすすめの商品の感想・情報を紹介するブログです。自戒を込めて「ネタバレはできるだけ注意して回避。作品の長所を取り上げる。未読者でも既読者でも読める感想。」を守りつつ感想・情報を紹介します(したいです)。

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『排出権商人』 黒木亮 (著)―読書記録

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    黒木 亮
    講談社
    ¥ 1,785
    (2009-11-13)
    Amazonおすすめ度:

    空気が大金に化ける。これが「排出権ビジネス」の実態だ! 温室効果ガス削減か、排出権の購入か。温暖化防止の美名の下で生まれた、まったく新しい国際ビジネス。利権に群がるしたたかな商人たちの、ターゲットは日本──。 世界11ヵ国に及ぶ徹底した取材で描く、緊迫のリアルフィクション!

    排出権(カーボンクレジット)。それは温室効果ガスを「排出する権利」。京都会議で、実現不可能な排出削減目標を負った日本は、莫大な金額で外国から「排出権」を買わなくてはならない。国民負担は、5年間で1兆円──。

    新日本エンジニアリングの松川冴子は、地球環境室長として排出権ビジネスの開拓を命じられる。巨大排出権市場・中国を奔走する冴子が、見たものはなにか。 (帯引用)

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     1997年に採択された京都議定書で、各国は2012年までにそれぞれに課せられた量の温室効果ガス削減義務を負った。だがこのルールには京都メカニズムという「特例」が設けられている。具体的には、CDM、JI、そして排出権取引の3つの制度である。外国で行う温室効果ガス削減事業などで「排出権」(温室効果ガスを排出することができる権利)を買えば、自国の削減量として上乗せできるのである。

     この京都メカニズムという「特例」の仕組みを利用して世界中に展開されていく排出権ビジネスを、現実と架空を織り交ぜなら描いていくのが本書『排出権商人』である。排出権ビジネスを書くに当たって、著者、黒木亮は取材を徹底している。東京で関係者に話を聞いたり、マレーシアの養豚場や中国の炭鉱、ドイツやスペインの排出権見本市を訪問する等、70人を超える関係者から話を聞き、計11カ国を取材したと言う。

     合意したはずの事柄を何度も蒸し返してくる中国人との議論に疲労困憊して商社の女性社員が倒れ病院で点滴を受けたとか、二酸化炭素の地中貯留の方法論を提案したが、排出権価格下落による自国の収入減を嫌う国連CDM理事会のブラジル人理事に強硬に反対されて進まない。「空から月餅(げっぺい)(金)が降ってくる」という中国人の言葉など、実際に著者、黒木亮が見て聞いたエピソードをちりばめ、企業や各国の利害が激しくぶつかりあう世界をスケール感たっぷりに描いた。

     また本書『排出権商人』の設定は架空だが、原油価格の高騰やリーマン・ショック、新潟県中越沖地震など実際の起こった「現実」の潮流と重なる形で展開する。

     アメリカで企業の株をカラ売りしてひと儲けを企む経済産業省出身の投資ファンド、パンゲア&カンパニー経営者、主人公の働く企業のエネルギープロジェクト本部の野心家の部長、義務とされる削減量に到達したい日本などの先進国と、できるだけ高く排出権を売りたい発展途上国の関係者など、くせのあるキャラクターや環境に関する国際ルールを決める駆け引きが展開する。
    「マスコミを使ってたたいても、パンゲアの連中が手を引かない場合は、訴訟にもっていって長期戦で疲弊させるか、投機筋の資金を使って一気に締め上げるかだな。・・・・一流企業に喧嘩を売るとどういうことになるのか、骨の髄まで思い知らせてやろうじゃないか」

     だが、『排出権商人』は、企業や各国の利害が激しくぶつかりあう「欲望」・経済の裏表を描いているのみの小説としては読めない。それは企業や各国の利害が直接ぶつかりあう立場に無い人物が主人公だからだろう。主人公は日本の大手エンジニアリング会社の40代キャリア女性。「地球環境室」と名前は大げさだが、実態は、排出権ビジネスを立ち上げる目的でつくられた海のものとも山のものともわからない部署に配属している。その人物像はエリートというよりは、排出権の獲得を目指して、悪戦苦闘しながら、中国やマレーシアを駆け巡る愚直な人である。
    「人生のリアリティーって、努力しても夢はなかなかかなわないというところにある。でも、どんな人でも努力すれば相当なところまで行けることも確かだと思う。読んだ人にとって生きる指針や勇気づけになるような小説を書きたい」

     著者、黒木亮の語るように目の前のできることを精一杯やり続ける主人公の成長物語として勇気をもらう人もいるだろう。


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    ■著者はこんな人(プロフィール)■
    黒木亮 (くろき りょう)       
    1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。銀行、証券会社、総合商社勤務を経て作家。2000年、国際協調融資を描いた『トップ・レフト』でデビュー。中学時代から長距離ランナーとして活躍し、大学時代は箱根駅伝に2度出場、20kmで道路北海道記録を塗り替えた。その体験は自伝的長編『冬の喝采』にほぼノンフィクションの形で綴られている。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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    利権にうごめくしたたかな「商人」たち――『排出権商人』を書いた黒木亮氏(作家)に聞く
    東洋経済オンライン。黒木亮氏に対するインタビュー。
    排出権商人 黒木亮さん
    asahi.com(朝日新聞社)。黒木亮氏に対するインタビュー。主人公で排出権取引を担当する女性に著者、黒木亮自身の歩みが重なると言う。
    『排出権商人』黒木亮著
    日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞による共通ニュースサイト「新s あらたにす」。黒木亮氏に対するインタビュー。幅広くインタビューをしている。
    黒木亮―排出権問題「日本は大損、ロシア・東欧大儲け」
    雑誌『プレジデント』とロイター通信のウェブサイト「プレジデントロイター」。話題の書『排出権商人』の著者を直撃インタビュー。著書に対する質問よりも温暖化・排出権に関する質問が多い。

    講談社 小説「排出権商人」黒木亮著(2009・11刊)を読む
    elsuenyo さんのブログ『elsuenyoの日記』。結末ネタバレあり。『排出権商人』発売前後の排出権取引に関連する情勢にも言及。
    黒木亮『排出権商人』
    孔雀の森 さんのブログ『夢の国・亞洲文化宮』。作品のおもしろいポイントを短くも的確にまとめてある。


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    JUGEMテーマ:経済・社会小説

    『思い出探偵』 鏑木蓮(著)―読書記録

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      鏑木 蓮
      PHP研究所
      ¥ 1,890
      (2009-02-14)
      Amazonおすすめ度:

      乱歩賞作家によるハートフルストーリー
      小さなガラス瓶、古いお守り袋、折り鶴・・・・・
      わずかな手がかりから「思い出探偵社」の仕事は始まる。
      もう一度会いたい人があなたにはいますか?

      人生は思い出の積み重ねでしかありえない。
      良きにつけ悪しきにつけ、そのひとが生きてきた証なのだ。そこに喜怒哀楽のすべてがあって、人間らしさがある。それをみつけるのが思い出探偵の仕事ではないだろうか。−本文より (帯引用)

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       思い出探偵
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       小汚いガラス瓶、擦り切れたお守りや一羽の折鶴など、他人からみれば何の変哲も無い物も、当人にとっては楽しみや辛い時に生きる力を与えてくれた「思い出」につながる、かけがえのない宝物となる。
       お金では計れない価値があるからペンダントトップにしてあるということです。お金で計れないとなると、そのひとの心で計られた価値がある。心よりも大事なものは、この世にありませんから。場合によっては命よりも。
       (中略)
       金銭的に価値のあるものを大事に懐に抱くのは当たり前で、誰が見ても粗末なもの、それが粗末であればあるほどその持ち主には精神的な価値を有している。

       本書『思い出探偵』は、依頼主が生きる糧としてきた想い出にかかわる「もの」や「ひと」、そして「こと」を探し、願いを叶えるドラマを四つの連作で書かれた作品である。

       京都府警を退職して「思い出探偵社」を開いた実相浩二郎。がむしゃらに仕事に打ち込むうちに一人息子は謎の死を遂げ、それが原因で妻はアルコール中毒を患った末の出来事だった。思いで探偵の仕事を通じて、夫婦揃って息子の死を受け入れ、自分の悲しい体験を想い出に変えられる日が来ると信じて仕事に励む。

       そんな「思い出探偵社」には、実相浩二郎の誠実で温かい人柄に惹かれるようにして、元看護師で姉御肌の一ノ瀬由美、役者志望のアルバイト32歳の本郷雄高、10年前に両親を惨殺された27歳の橘佳奈子、彼女は実相浩二郎が担当した殺人事件の被害者であった、が集まった。主人公の実相浩二郎だけでなく、ほかの登場人物も数々の重荷を背負いながら、各事件から直接、間接的に影響を受け成長していく。

       帯の「ハートフルストーリー」やタイトル「思い出探偵」そして本の装丁から想像できるのはほのぼのしたこじんまりした作品を想像してしまう。しかし、ささいな手がかりを基に一つ一つの謎を解いていく様子、現代だけでなく戦後間もない時代や高度経済成長にまつわる「思い出」、「思い出」を探ることによって見えてくる人の悪意を描く緊迫感のある内容など、いろんな要素がどっさり盛り込まれていている。

       物事には光と影がある。思い出と一言で言うが、そこにはいろんな思い、ひとの心がこもっている。思い出したいと思う者がいる反面、絶対に思い出したくない出来事、人間もいる。だが、
       生き方に影響を与える人と人の出会いは、まさに「縁」だと浩二郎は思っていた。そしてそれは、会っている時間の長さ、回数などではないことも感じている。互いが共鳴し合うには、一刹那で十分な出会いが人生にはあるのだ。

       伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』に続いて、読者自らに蓄積された記憶と経験を振り返える「思い出」にまつわる作品でした。

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      ■著者はこんな人(プロフィール)■
      鏑木蓮 (かぶらぎ れん)       
      1961年、京都市生まれ。佛教大学文学部国文学科卒業。卒業論文は「江戸川乱歩論」。塾講師、教材出版社・広告代理店勤務などを経て、1992年、コピーライターとして独立する。
      2004年、立教学院・立教大学が「江戸川乱歩と大衆の20世紀展」を記念して創設した第1回立教・池袋ふくろう文芸賞を、短編ミステリー「黒い鶴」で受賞する。
      2006年、『東京ダモイ』で第52回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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      思い出探偵〔鏑木蓮〕
      エビノート さんのブログ『まったり読書日記』。
      思い出探偵
      ともみ さんのブログ『隣り近所のココロ・読書編』。思いがけず素敵な作品に出会える図書館。


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      JUGEMテーマ:警察小説

      『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎 (著)―読書記録

      0
        伊坂 幸太郎
        新潮社
        ¥ 1,680
        (2007-11-29)
        Amazonおすすめ度:

        【Golden Slumber】
        golden
        1、黄金の、金の
        2、最高の、素晴らしい
        sluber
        1、眠る、うとうとする
        2、眠り、特に、まどろみ、うたた寝を指す (省略) (表紙裏引用)

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         ゴールデンスランバー
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         仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田森吾の様子はどこかおかしい。訝る青柳雅春に、森田森吾は「これはおまえを、大きな事件に陥れる、準備作業じゃねえかと思うんだ」「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。突拍子もない話を信じられない青柳雅春だが、本当に首相暗殺事件が発生。自分が濡れ衣を着せられたことを知る。強硬すぎる姿勢を見せる警察、狂奔するマスコミ。
         平穏な状態では、誰もが正論を吐ける。人権を主張し、正攻法を述べる。が、嵐がはじまればみんな、浮き足立つ。正しいことを考える余裕もなく、騒ぎに巻き込まれる。
         訳が分からないまま、巨大な権力に追われる青柳雅春は、大学時代の友人であった森田森吾の命を賭した言葉──「無様な姿を晒してもいいから、とにかく逃げて、生きろ。人間、生きててなんぼだ」と言う言葉に従い生きるためにとにかく逃げる。ひたすら逃げる。

         本書、『ゴールデンスランバー』は、かつてアメリカで起きた、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件を重ね合わせているという。ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件には不審な点が多く、事件後に暗殺された実行犯のオズワルドには、冤罪、身代わり説が根強く囁かれている。ちなみに、アメリカ政府はジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件に関する最終報告書を2039年に提出すると公約している。
         著者、伊坂幸太郎はこの謎多きジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件を下敷きにしながら、ある日突然、巨大な陰謀に巻き込まれたごく普通の男の、死にもの狂いのサバイバルを、書き下ろした。

         ただし、伊坂幸太郎はジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件を詳細に描きたかったわけでない。本書、『ゴールデンスランバー』は、「伊坂幸太郎的に娯楽小説に徹したらどうなるか」という発想から生まれた、直球勝負のエンターテインメント大作。と銘打たれるエンターテイメント性の高い作品となっている。リアリティを求める人には、あまりにも常識外の登場人物や不自然な行動は、ライト・ノベル的で違和感を感じるかもしれない。

         その一方で本書『ゴールデンスランバー』には、さまざまな工夫やたくらみが仕込まれている。第一部「事件のはじまり」、第二部「事件の視聴者」は、テレビで首相暗殺事件の報道を見ている視聴者たちの視点。第三部「事件から二十年後」は、首相暗殺事件のその後を語る、ノンフィクションライターの視点。そして、『ゴールデンスランバー』で最も長い400ページ以上が費やされている、第四部「事件」では、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件の犯人とされている「オズワルド」のような不可解な状況のさなか、真偽不明の一般者情報及び状況証拠だけで首相暗殺犯とされた元宅配ドライバー青柳雅春と、全く違う人生を歩んでいた青柳雅春の元恋人、樋口晴子の視点がメインとなり、第五部「事件から三ヵ月後」へと続いていく。

         人間の最大の武器は、習慣と信頼だ。たとえ長い間、会うことはなくとも、今ではもう他人同士であったとしても、共に過ごした過去だけはたしかなものである。体に蓄積された記憶と経験がただ一つの武器であるかのように、青柳雅春を助けていく。
         「名乗らない、正義の味方のおまえたち、本当に雅春が犯人だと信じているのなら、賭けてみろ。金じゃねえぞ、何か自分の人生にとって大事なものを賭けろ。
        おまえたちは今、それだけのことをやっているんだ。俺たちの人生を、勢いだけで潰す気だ。
        いいか、これがお前達の仕事だということは認める。仕事というのはそういうものだ。
        ただな、自分の仕事が他人の人生を台無しにするかもしれねえんだったら、覚悟はいるんだよ。
        バスの運転手も、ビルの設計士も、料理人もな、みんな最善の注意を払ってやってんだよ。
        なぜなら、他人の人生を背負っているからだ。覚悟を持てよ」
         メインストーリーに入る前の第三部までのなにげない描写や、登場人物の過去の回想など、細部にまで張り巡らされた伏線が、ストーリーの進行につれて、逃亡劇とリンクしながら縦横無尽に回収されていく様は、ニヤリ、とさせる快感を味あわせてくれる。何気ない登場人物の台詞や行動が、あの言葉には、あの描写には、このような意味があったのかと読み返しながら楽しませてくれる。

         『ゴールデンスランバー』を読みながら「もし同じ目にあったら、自分にはどんなかけがえのない記憶、思い出があるだろうか」と読者自らに蓄積された記憶と経験を振り返りながら我が身を考えるのもいいでしょう。


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        ■著者はこんな人(プロフィール)■
        伊坂幸太郎 (いさか こうたろう)       
        1971年千葉県生まれ。’95年東北大学法学部卒業。’96年サントリーミステリー大賞で、『悪党たちが目にしみる』が佳作となる。2000年『オーデュポンの祈り』で、第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。’03年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞を、’04年「死神の精度」で第57回日本推理作家協会賞短編部門を受賞した (本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

        ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎[文学賞情報]
        2008年 第5回 本屋大賞受賞
        2008年 第21回 山本周五郎賞受賞
        「このミステリーがすごい!2008」国内編第1位

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        活字中毒日記 ゴールデンスランバー
        キア さんのブログ「活字中毒日記」。伏線の巧みさだけでなく、伊坂幸太郎らしいセリフ「伊坂節」の冴えを高評価。
        伊坂幸太郎 「ゴールデンスランバー」 [伊坂幸太郎]
        phin さんのブログ「読書備忘録」。「伊坂幸太郎です。長編です。傑作です。集大成です。」と賛辞の嵐。ネタバレを含みます。読んでない人には、暗号のような気も。
        Vol.3 『ゴールデンスランバー』
        「本屋さんのブックレビュー」。評者:青山ブックセンター 六本木店/間室道子さん。既読・未読者に作品『ゴールデンスランバー』の読み所をピンポイントで教えてくれる。
        【書評】伊坂幸太郎:ゴールデンスランバー【ブックレビューサイト・ブックジャパン】
        レビュワー/杉江松恋。「伏線の敷設と回収、善意を信じる心」の集合が奇跡を成就させる冒険小説と伊坂幸太郎の才能に驚嘆。
        『ゴールデンスランバー』
        「読んだ本は意地でも褒める」と誓った八方美人男 さんのサイト「八方美人な書評ページ」。「過去の痛くて苦々しい思い出を肯定し、糧として先を生きていこうという意思を感じさせる作品」と高評価。


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        JUGEMテーマ:伊坂幸太郎

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